ピコット|Printing Color Order Terminal

データ作成時のご注意点

CMYK・RGBのカラーモードについて

一般に利用されている色を表す方法に、「RGB」と「CMYK」という種類があります。

テレビやパソコンのモニタ、ホームページ用の画像、デジタルカメラのデータなどに利用されている発色方式が「RGB」です。
赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の光の三原色を利用しており、数値を増すと白に近づいていきます(反対に、数値を減らすと黒に近づいていきます)。これを「加法混色」と呼びます。
印刷などに使われる発色方法は、 「CMYK」 です。シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の色材の三原色を利用した混色方法で、印刷ではこれに黒(K) を加えた4色が利用されています。 色が混ざるほどに暗くなり、黒に近づいていきます。これを「減法混色」といいます。

「RGB」と「CMYK」では色域が異なるので変換するときは注意が必要です
CMYKとRGBの色の範囲を比較すると、RGBで表現できる原色に近い鮮やかな色が、CMYKでは表現できないことがあります。
CMYKはRGBに比べ、色の表現できる色の範囲が狭くなり、RGBとCMYKは根本的に基となる色が異なります。
RGBの「青」と「緑」、「ピンク」、「水色」の色の変化が大きいため、これらの色を使用する場合は注意が必要です。
元のRGBで表現されている色がCMYKで完全に再現できないため、色がくすんでしまったり、異なるイメージの色に変わっています。

印刷をする場合、CMYKで作成されたデータが望ましいのですが、入稿時にRGBのデータであった場合は、CMYKに変換されます。
色を変換する方法や設定は、印刷会社により異なる場合が多いため、同じデータを使用しても、印刷会社が違った場合、ご注文のたびに異なる色になる場合があります。色調の相違が生じますことも、あらかじめご了承ください。

画像の解像度について

「解像度」は、デジタル画像のきめの細かさを指しています。 単位は ppi : pixel/inch、dpi : dot/inchなどで表し、1インチあたりの点の数を表し、数値が高いほど密度が高くなり、きめが細かいという事になります。 印刷の際に必要な解像度は仕上がりのカラーとイメージによって異なります。
仕上がりのイメージによる解像度とカラーモード
画像の仕上がりイメージ 解像度 カラーモード
白か黒しかなくグレーの部分がまったくない、文字のみや、線画のみの場合 1200 dpi 以上 モノクロ2階調
白黒の写真やイラストがある場合 300 dpi 以上 グレースケール
カラーの写真やイラストがある場合 350 dpi 以上 CMYKカラー
線画や文字がメインで写真やイラストが配置されていて
文字や線画をきれいに見せたい場合
600 dpi 以上 CMYKカラー
グレースケール

印刷では上の表のような解像度が目安となります。インターネットなどの画像は、72dpiや96dpiあればモニタ上は綺麗に見えますが、印刷に必要な解像度の5分の1程度しか密度がないため印刷すると粗くなってしまいます。
デジタルの画像やデジタルカメラの画像は作った時(撮影した時)に設定したpixel(dot)数になります。
拡大した場合は画像のサイズは大きくなりますが、pixel(dot)の数が変わらないため、解像度が低くなり粗くなります。
使用したいサイズのときに必要な解像度になっているか注意が必要です。(pixelでサイズを指定する場合はこちら

スミベタとリッチブラックについて

スミベタ
スミベタのスミはCMYKの中のK(黒)の事を指し、ベタは100%の濃度の事を指します。つまりスミベタとは、K100%の色を指します。カラーモードをCMYKで作成する場合には、黒い部分は基本的に、K100%で設定します。
リッチブラック
K100%以外の掛け合わせで表現される黒色をリッチブラックと呼びます。意図的に深みのある黒を演出する時もあります。設定の仕方により仕上りが、綺麗にならない場合もありますので注意が必要です。総インキ量がC100%+M100%+Y100%+K100%の設定や、CMYKの総インキ量が360%を超える成分の場合は、インキ量が多すぎるために印刷が不安定となります。印刷物の仕上がりに大きな問題が生じるため、修正していただく必要があります。
CMYKの総インキ量が360%を超える黒色の使用は印刷トラブルの原因になる場合があります

また、細い文字や線にリッチブラックを指定すると見当ズレが発生した際に、下図の様に滲んで読みにくくなる場合があります。
また、リッチブラックの上に白い小さい文字や白い線を配置するとつぶれて見えなくなってしまう場合があります。
通常、文字や線などにかかわる部分にはK100%のみを指定してください。

K100%(スミベタ)で制作した印刷イメージ
リッチブラックで制作した印刷イメージ
ブラックオーバープリント(スミノセ)

印刷では様々な原因で見当ズレが発生することがあります。見当ズレが発生すると色の境目に他の色が出たり、紙の色の白が出てしまいます。
その為、他の色の上にある小さな文字や線などは読みにくくなってしまいます。文字の部分は黒が多く、印刷上の黒は理論上、どのような色を加えても黒になる特性を利用し、印刷の機械で自動的にブラックオーバープリント(スミノセ)という処理をします。
ブラックオーバープリントは、黒の下に重なっている色や図柄などを抜き合わせにせずそのまま印刷し、その上に黒を重ねるため、黒の見当ズレが発生しても影響が少なくなります。

ブラックオーバープリントではなくヌキ合わせになった例
ブラックオーバープリントの例

ピコットではK100%の文字や図形などのベクトルデータに対して自動的にオーバープリントの処理をしています。
ベクトルデータがK100%の場合でも透明機能の影響を受ける部分はブラックオーバープリントの処理は適用されません。
また、写真などの画像上のK100%もブラックオーバープリントの処理は適用されません。
黒に他の色が入っても黒く見えますが、黒に混色する色により、赤味を帯びた黒や、青味を帯びた黒など、混色された色の影響を受けてしまいます。
そのため、黒の下の色が均一であれば混色の影響は目立ちにくいのですが、黒の面積が広く混色された色が複数あり差が大きい場合に、下にある絵柄などが透けた様に見えてしまうことがあります。

オーバープリント処理の場合
下の写真画像や背景色が若干透けて印刷されます。
※この黒の透けている部分は説明のために誇張しております。

この現象を避けたい場合は、K100%の設定が自動的にブラックオーバープリントになる特性を利用し、K100%にC・M・Yの色をいずれか1%でも混ぜること(C1%/M0%/Y0%/K100%)により、ブラックオーバープリントの処理はされずにヌキ合わせの処理となります。

オーバープリント処理の回避
K100にCMY各1%をプラスすることで ヌキ合わせ処理になります。
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